リポバッテリについて
こんにちは
Yuckeyです.
今回はドローンのバッテリとして使われるリポバッテリについて書いていこうと思います.
想定している読者はこれからドローンを始めようとしているけどリポバッテリってよくわからないという方です.
そのため,既にドローンをバリバリ飛ばしている方には当たり前の情報かと思いますのでご了承ください.
リポバッテリとは
リチウムポリマーバッテリとか,Lipoとか呼ばれています.
wikipediaによるiPhoneに使われているバッテリもリポのようです.
リポバッテリの外観はこんな感じです.
リポは主に3つの部位から構成されています.
リポのセル本体
オレンジ枠で囲まれた箇所がリポのセルです.
今回は4Sのバッテリなので,4つのセルから構成されています.電力供給用コネクタ
太い赤黒のケーブルに接続されているコネクタです.
これから電力を供給します.- バランスコネクタ
各セルに接続するためのコネクタです.
リポの1セル分の外観はこんな感じです.
板チョコから+と-の電極が突き出ているような外観をしています.
このリポのセルを複数組み合わせて商品として販売されるリポバッテリができあがります.
なぜリポがドローンに使われるかというと,
重さの割にパワーがあるからです.
そのため,他のバッテリに比べて電圧の管理などの手間があり扱い辛いですが,
ドローンにはリポが使われています.
Lipoの細かい内容はwikipediaやその他のWebページを参考にしてもらうとして,
リポをドローンで使う上で大事そうなところをかいつまんで説明しています.
1セルの電圧
リポは1セル分の規定電圧が決まっており3.7Vです.
充電時の最高電圧は4.2V,
最低電圧は3.0Vです.
リポバッテリの中には,HV(High Voltage)版というのがあり,
こちらは1セル分の規定電圧が3.8V,
充電時の最高電圧が4.35Vになります.
タイニードローンではよく利用されますが,5インチクラスのレースではHVのバッテリの仕様は禁止されている場合があるので購入時はよく調べて注意しましょう.
リポの構造,S値の意味
リポの商品説明を見ていると,4Sとか,3S,2Sなどと表記されています.
こちらはリポのセルの数と,セルの接続のされ方を示しています.
4Sであれば, 4つのセルが,直列(Series)で接続されています.
小学校などで習う単3電池の直列繋ぎと同じです.
概念図は以下です.
- 黄色の四角:電力供給用コネクタ
- 灰色の四角:バランスコネクタ を示します.
満充電時で4.2Vのセルが4つ直列に接続されているので,
電力供給用コネクタでの出力電圧は,
4.2 x 4 = 16.8V
となります.
4.2V x セル数で出力電圧を計算できます.
容量
単位はmAh(ミアリアンペアアワー)です.
mAが電流の単位で,hは時間を示します.
単位的な計算式は以下です.
[mA] x [h] = [mAh]
意味としては,何mAの電流を1時間流し続けると,電池が切れてしまうかを示します.
私のよく使うZOP 4S 1800mAhの場合,
容量は1800mAhなので,
「1800mAhの容量のリポでは,1800mAの電流を1時間流し続けることができる」という意味です.
3600mAを流した例では,
1800mAh / 3600mA = 0.5hなので,
「1800mAhの容量のリポでは,3600mAの電流を0.5時間(30分)流し続けることができる」
という意味になります.
基本的に容量が大きいバッテリの方が長い時間ドローンを飛行させることができます.
飛行時間を伸ばしたい時は,容量の大きなバッテリを選びましょう.
放電率(C値)
放電率は,許容電流値を算出する際に使用されるパラメーターです.
計算方法は以下です.
許容電流値 = 容量 x C値
例えば,私のよく使うZOP 4S 1800mAhのC値は,65Cなので,
許容電流値は,
1800mAh x 65C = 117000mA→117A
となります.
117Aまで流せるバッテリだということです.
ただし,C値には,
Cotinuous(連続)とBurst(バースト)のそれぞれあり,
連続で流せる電流を示すC値なのか,バース(短時間)を示しているのかはバッテリによって明記されていない場合があるため注意が必要です.
リポ取り扱い上の注意事項
以上でリポバッテリの特性やスペックについて簡単に説明してきましたが,
リポは取り扱い方を間違えると非常に危険なため,以下の項目については十分注意してください.
過放電
バッテリを使用していると,満充電の状態に比べて電圧が徐々に減っていきます.
リポの電圧が低い状態で使い続けると,過放電状態となり,バッテリが痛んだり,使えなくなってしまうことがあります.
ドローンで使用する場合には,OSDに電圧を表示したり,低電圧ブザーなどによってリポの電圧が低下し過ぎないようにしましょう.過充電
リポの満充電時の1セルあたりの電圧は4.2Vですが,これ以上の電圧に充電された状態を過充電と言います.
基本的に市販のリポに対応した充電器を使用することで過充電状態になることはありません.
リポに対応した充電器を使用しましょう.満充電状態での放置
満充電した状態で長期間保管するなどは避けましょう.
長期間保管する前に充電器のストレージモードを使って適正電圧まで下げてから保管するようにしましょう.
リポの保管
充電器のストレージモードなどで電圧を適切な電圧まで下げた状態にします.
保管中の発火によって火事にならないように防火機能のあるケースなどで保管するようにします.
保管用のケースとしては以下のような商品があります.
これで完全に防げるという訳ではありません.
実際に火事になるかどうかは保管するバッテリや発火の仕方によります.
- リポバッテリバッグ
- アモカン
よく使うリポ
私のよく使っているリポを紹介します.
練習用にはこれを使っています www.banggood.com
最近のレースの時はこれを使っています
以前レースで使っていました www.banggood.com
あったら便利なアイテム
ドローンを飛ばす上で便利なアイテムを紹介します.
- バッテリチェッカー
私も使っているバッテリチェッカーです.
出力電圧や,各セルの電圧,残容量が何パーセントなのかなどを簡単に確認することができます.
必須アイテムだと思います.
- ISDT BattGo BG-8S Smart Battery Checker
こちらは私は持っていませんが,多機能バッテリチェッカーです.
バッテリ電圧を確認するだけでなく,各セルの電圧のバランスが崩れた場合に修正してくれるオートバランス機能などが搭載されていたり,太陽の下でも見やすいディスプレイになっているようです.
今回はリポバッテリについて書いてみました.
適切な充電器,電圧管理を行って,安全にリポを使用しましょう.
以上,
閲覧いただきありがとうございました.
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